評論

『不機嫌の時代』 1986年(講談社学術文庫 2002年)

素晴らしい。読み応えあり。旧仮名遣いでも許せる。文庫本に980円も出したのがもったいなくない 夏目漱石の小説に出てくるキャラに私が感じてしまう嫌悪感の正体をついに解説されてしまった。カタルシスの意味を知る(w 私なんかは、「他人を見下しておきな…

『傑作の条件』 1989年

(文春文庫 1992年 ISBN4-16-717003-5) 第Ⅰ部の「紙上の花吹雪」は漢文や詩の話が多くて、私は置いてけぼりっ子 篠沢教授のフランス文学史講義に興味引かれる(「型破りのフランス文学史」) 紹介されていた司馬遼太郎のアイルランド紀行文には感心しない。…

『文章読本』 1988年

(文春文庫 1991年 ISBN4-16-717002-7) 著書にとりあげられる文学作品のなかで読みたいと思わせるものがいくつもあった。斎藤美奈子の評論を読むと「ああ、もう読まなくていいや」と思うものがほとんど全部なのと対照的 共感することが多く、自分自身の反省…