『アフリカの蹄』1992年(講談社文庫 1997年)
- 作者: 帚木蓬生
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/07/14
- メディア: 文庫
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- 勧善懲悪物語。私のアレルギー反応が出る。
- 「白人の悪者が罪のない黒人を差別し、それに怒った日本人が正義感に燃えて差別された黒人を助ける話」なんて物語があってはならない、なんて言うつもりはないけど、それを書いたのが日本人だってところに薄ら寒さを感じてしまった。仮に「日本人の悪者が罪のない韓国人を差別し、それに怒ったアメリカ人が正義感に燃えて韓国人を助ける話」なんて物語をアメリカ人が書いて出版して、アメリカ人がそういうの読んで喜んでたら、やっぱり薄ら寒いんじゃないの?
- 主人公の作田信とパメラという女性の間で発展する恋物語では、セックスシーンで避妊をしている様子がないなあ、と思っていたら、物語の終盤になってパメラが妊娠した。付き合い始めてすぐに妊娠してしまったら確かに話にならないのだけど、最初はちゃんと避妊していたのがだんだんおろそかになった、ってわけでもないんだよね。タイミングよすぎ。また、ろくに避妊していないのに、「日本に帰って、普通に結婚をして」なんてどこかで考えていたなんて、どういう思考回路なんだろう。しかも作田は医師なのに。理解不能。