Closing Time 1994年

ISBN:0743239806 長かった。忍耐の555ページ。
Catch-22 では脇役だった Sammy Singer の友人、Lew Rabinowitz が語り手となる。主人公は Sammy と考える。
Sammy と Lew の話は「人間の死に方」というテーマに沿っていて、けっこうおもしろい。ただし、Lew のキャラクターは気に食わないんだけど。
Sammy が飛行機の中でトーマス・マンの短編集を手にし、マーラー交響曲第5番を聞いている最後(最期?)の場面がよかった。ただ単に、Sammy のキャラに好感が持てたからだけなのかもしれない。
Catch-22 の中心人物だった Yossarian とその仲間のその後の話は、正直言って、興味が湧かなかった。突拍子のなさもワンパターンで、別におもしろくない。
読む順序としては、Closing Time を先に読んでもよいと思う。Closing Time を読んで、Catch-22 の面々に興味が出てきたら、興味本位で Catch-22 を読めばいい。そういう読み方をしたほうが、意外と楽しめるかもしれない。

■他人様のレビュー(敬称略)

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ジョーセフ・ヘラー