『笹まくら』 1966年
ISBN:4101169012 (解説: 川本三郎)
ISBN:0231126581 英訳: Grass for My Pillow
- 戦前に徴兵忌避した男が戦後に生きていく様。戦中の話よりも戦後の話のほうが興味深い
- 非時系列の物語は大成功。とくに主人公が徴兵から逃れるために家を出るシーンが一番最後に出てくる効果は抜群。ただし、「戦後の浜田庄吉の生活が、一行アキなどが設けられることなく、いつのまにかすっと戦時中の杉浦賢治の逃亡生活に変わっている」手法はどうってことない。一行あけないで別の時空間に飛んだからって、読者にかかる負担が大きくなるだけで、なんの効果があるのか不明
- タイトルが古臭くて損をしている
- 【定石】日本のインテリ男は妻と信頼関係ができていないという構図
- 【定石】昔の女はいい女
- 【定石】女は馬鹿
- 第4章は筒井康隆風だが、筒井先生の文壇デビューは1966年より後なんだよな
- 丸谷先生のエッセーを読むと、教養はあっても軽薄な感じがするのだけど、この作品においてはそうでもない
- 日本人が今でも非白人を卑下するのは、イギリス人が今でも非白人を卑下しているのと目くそ鼻くそ
- 日本人はどうも憎しみが日本人同士に向かいやすいのか
- 避妊方法はオギノ式とコンドームの併用か
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丸谷才一